■私の食が世界・地球をつくる
― 子どもたちとともに学ぶ「食」と「環境」の学習 ―
■リサイクルより リユースでCO2ダイエット
○リユースびんは容器の中で一番環境にやさしい
○リユースが進まないのは容器包装リサイクル法に問題
〜町田市議会議員 吉村こずえの市議会レポート〜
◇第1回定例会 一般質問より
●発達障がいの子どもたちへの支援を
●リユースびんの普及拡大について
| 私の食が世界・地球をつくる ― 子どもたちとともに学ぶ「食」と「環境」の学習 ― |
生活者ネットでは「食の安全」「地産地消」を政策に掲げて、地場産の農産物を学校給食に取り入れるなどの活動をしてきました。今年1月から2月にかけて、市内のある中学校でNPO法人が「私の食が世界・地球をつくる」と題した授業を実施しました。
ボランティアスタッフの一人として、吉村こずえも参加しました。
「食」の総合学習の授業を受けたのは中学1年生の4クラス。5日間の授業プログラムはNPO法人CSまちデザインが用意し、スタッフは呼びかけに応じた中学生の保護者や市民です。2ヶ月前から教材づくりや授業の練習を何度も熱心に行い本番を迎えました。折しも、授業開始と同時期に中国の輸入冷凍ギョーザの薬物混入事件が起き、輸入食品に頼った日本の食の現状を身近な問題として実感しながらの授業となりました。
▼フードマイレージって何?
生徒たちはまず「フードマイレージ」という言葉を学びます。これは食料の輸入量と運ぶ距離を掛け算したもの。日本が世界で一番フードマイレージが高く、食物を輸入するために大量の石油を使い、CO2を多量に排出していることを知ります。そして現在の日本の食料自給率が39%という事実に驚きつつ、小麦、とうもろこし、大豆などが、どの国からどれくらい輸入されているのか世界地図を使って学習します。食料の輸入によるCO2の排出を抑えて、安全で安心な国産のものを食べることで自給率を高めることが、地球環境保護につながることを理解していきます。
▼鶏肉の値段はどう決まる
次に、鶏肉の価格がどう決まるかを寸劇(養鶏業者と主婦の会話)で学びます。薬を混ぜた安い餌で狭い鶏舎での密飼いにするか、上質な餌でゆったりと飼うかなどで鶏肉の値段が決まることや、国産と比べ値段の安い輸入鶏肉のほとんどは外食産業や冷凍食品に使われていることなど、生徒たちは初めて聞く話に大変驚いていました。
![]() ▲風船を使って鶏の密飼いをイメージします |
▼国産大豆で豆腐づくり
この授業のハイライトは本職の豆腐屋さんの指導による豆腐づくり。生徒たちは北海道産大豆を使っての豆腐づくりに挑戦しました。にがりを打つときの真剣そのもののまなざし、豆腐を型からはずしたときのどよめき、自分でつくった豆腐を満足そうに試食する姿が印象的でした。
今回の授業の特徴は「教える」という型ではなく、子どもたち自身が考え、話し合いながら「学びとる」という点です。自分たちが選択した「食」によって、日本と世界・地球の未来が決まっていくことに少しでも気づいてくれたのではないかと思います。 (吉村こずえ)
| NPO法人CSまちデザイン 『食』や『環境』をテーマに、手作り教材・ワークショップなどを取り入れた授業プログラムを、小中学校の「総合的な学習の時間」に提案・実施しています。 |
| リサイクルより リユースでCO2ダイエット |
地球温暖化の原因となるCO2を減らすために国際的な約束(京都議定書)ができ、日本も2008年から2012年までにCO2を6%削減しなければなりません。生活者ネットも「町田発・地球温暖化ストップ」を政策に掲げています。その一つとしてリユースびん(Rびん)の利用をすすめることで、CO2ダイエットを提案しています。
▼リユースびんは容器の中で一番環境にやさしい
リユースびんを知っていますか?
一升びん、ビールびん、牛乳びんなどの洗ってくり返し使うガラスびんのことです。1回使っただけで砕いてリサイクルするびんは、ワンウェイびんといいます。最近は、ペットボトルや紙パックに押されてRびんはどんどん減ってきています。でもこのRびん、実はどの容器と比べてみても、CO2排出量(図1)、環境影響の大きさ(図2)で一番環境にやさしいのです。
![]() 超軽量Rびん=リユースびん LCA手法による容器間比較報告書:容器間比較研究会 (図1) |
![]() リターナルびん=リユースびん (図2) |
▼ペットボトルの代わりに若者にエコかっこいい携帯Rびん「Rドロップス」
リユースびんを知らない若者が増える中、ペットボトルに代わって、大学内で買って大学内で返却するRびん-Rドロップス-のテスト販売が、東京薬科大・千葉大・横浜市立大の3大学生協で実施されました。平均65%の回収率を得、「エコかっこいいを実践できた」と学生にも好評でした。
リサイクルすれば「一安心!」と思いがちですが、リサイクルは処理過程でCO2を大量に排出し、環境への負荷が大きいという問題があります。ごみ処理の優先順位は、1位リデュース(発生抑制)
2位リユース (繰り返し使う)3位リサイクル(壊してまた作る) です。
しかし、環境にやさしいリユースが日本ではなぜ進まないのでしょうか?
それは容器包装リサイクル法に大きな問題点があるからです。
▼リユースが進まないのは容器包装リサイクル法に問題
容器包装ごみのリサイクル費用のうち、事業者の負担は15%に過ぎません。リサイクル費用の約85%は市民の税金でまかなわれています(2005年廃棄物会計調査より)。一昨年の容器包装リサイクル法の改正でも、抜本的な負担割合の見直しは行われませんでした。リユースびんは回収、洗びん、保管等の費用のほとんどが、事業者の負担になっています。これでは事業者にとって負担の多いリユースは進みません。
事業者が処理費用を負担する仕組み(拡大生産者責任)を確立させないと、リサイクルを含めたごみ処理にかかる税金は増える一方です。リサイクルに税金を投入するのではなく、事業者が処理費を負担するように、容器包装リサイクル法を見直さなければなりません。ドイツや韓国では「拡大生産者責任」が確立され、事業者は容器包装ごみの処理経費やCO2の削減の企業努力をします。そのためリユースが進み、その他の容器包装ごみの発生も抑制する仕組みができています。
「容器包装リサイクル法に拡大生産者責任の確立を!」
(リサイクルやるならすべて事業者の責任で!)
| 町田市への提案 @ 市内150店舗の酒販店では今も店頭回収を行っています。リユースに税金を使わない優れたシステムです。 ▼店頭回収している150店舗を市民に広報する ▼回収の手数料を補助する A現在、町田市では回収した「びん」の中から、15種類のリユースびんを手選別しています。しかし市民はどれがリユースびんか知らないため、乱雑に扱われてリユースびんが破損することがあります。 ▼リユースびんの種類を市民に広報する ▼リユースびん専用回収箱を設置する。 |
| 市議会議員 吉村こずえの市議会レポート 第1回定例会〜一般質問より〜 |
| 発達障がいの子どもたちへの支援を |
07年、学校教育法の改正で、障がいのある子どもへの教育は「特別支援教育」となり、その中に「発達障がい」への支援も位置づけられ、町田市の小中学校でもスタートしました。学校現場での具体的な問題点について質問しました。
■質問■
入学前に保育園・幼稚園を通して全保護者に配られる就学支援シート(支援が必要であることを保護者から小学校に伝える書類)は、園によって提出数に大きな差がある。園から保護者への適切な説明が不足しているのではないか?
■答弁■説明が不足していたら改善する。
■質問■
各小中学校では、教員の中から特別支援教育コーディネーターが指名され、発達障がいの子どもの指導計画を作成する担任をサポートしたり、保護者の相談に応ずるなど重要な役割を担っている。しかしコーディネーターは他の職務との兼任で専門家ではないため、名ばかりになっている現状がある。専任・専門の人材が理想だが、さらなる研修の充実が必要ではないか?
■答弁■
コーディネーターや教員への研修を充実する。専門性については各学校へ派遣される専門家チームで対応している。
■質問■
各学校へ派遣される巡回相談員、巡回指導員は、多くの要望に応えきれてない。肢体不自由対象の介助員制度を発展させ、発達障がいも対象としてはどうか?
■答弁■
介助員制度の再構築も一つの方法。個別指導のための相談室と支援員をモデル校に設置する。
■質問■
発達障がい対象の中学の固定級を望む声が以前より出されているがその計画は?
■答弁■
生徒の増加状況を見て判断していきたい。
障がいのある子もそうでない子も同じ教室でともに学び合えることをめざして始まった特別支援教育ですが、専門的人材の不足は深刻です。保護者や現場のニーズに基づいた提案を今後も続けていきます。
| リユースびんの普及拡大について |
ごみゼロ市民会議の提言が出されました。その中に「リユースびん優位性を生かし、普及させる循環システムを確立する」と明記されました。市の取り組みを促すため質問しました。
■質問■
一升びんやビールびんなどのリユースびんは環境優等生。町田市では回収したびんの中からリユースびんを取り出して再利用に回している。しかし地域資源回収特別指定団体3団体(小山田桜台・都営武蔵岡・シーアイハイツ)では再利用に回さず粉々にカレットにしてリサイクルしている。3団体へは市から補助金も出されている。リユースびんとして生かされるよう義務づけるべきではないか?
■答弁■
義務づけはできないと考えている。
■質問■
市民はどれがリユースびんか知らない。約80種類もあるリユースびんの種類を市民へ広報してはどうか?
■答弁■
広報やホームページ、ごみカレンダーに掲載する。
■質問■
市内の大学生協や市役所売店でリユースびんの利用実験をしてはどうか?
■答弁■
大学での実験は考えない。市役所についてはISO導入の中で扱う。
リユースびんが粉々にされている現状の改善をすすめない市の姿勢には、落胆しました。義務づけはできなくても指導すべきです。利用実験についても行政の積極的な取り組みを望みます。