廃校舎を地域活性化の拠点に
廃校になった学校、その広大な敷地や施設をどう生かすかは、所有する自治体の裁量にかかっています。東京・港区の六本木駅近くにある中学校は、28団体ものNPO法人事務所が入居する「みなとNPOハウス」に生まれ変わりました。
港区は、NPO法人を、公益的な課題を共に解決していくパートナーと位置付けており、経済的な基盤が軟弱なNPO法人が豊かに活動できるようにと、校舎を年間一千万円という格安で貸し出しました。賃貸料は、使う面積に応じて割るので、1教室の半分を使う団体だと、管理費込みで月額4万円程度だそうです。
入居団体は、高齢者福祉・子育て支援・児童福祉はもちろん、若者の自分探しを支援する団体、新たな情報発信を研究する団体のように、10代・20代が中心の団体もあります。多彩な団体の交流から、新しい事業も生まれ、「NPOマネージャー講習」を行っている団体は、介護者のケア・サポートを専門とする団体の協力で、より専門性の高い「福祉マネージャー講習」ができるようになりました。
区が募集した、子育て広場「あい・ぽーと」の委託先に選ばれた団体もあります。単なる乳幼児保育の場ではなく、家庭や小グループで子どもを預かる「子育て支援士」も育てる場にする提案が評価されました。「みなとNPOハウス」を拠点にした団体の今後の展開が楽しみです。
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学 校 名 | 内 容 |
| 忠生第四小学校 | 教育センター | |
| 忠生第五小学校 | 学童保育、会議室、 投票所防災倉庫、 科学センター |
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| 忠生第六小学校 | 未定 | |
| 本町田西小学校 | 現段階では倉庫 | |
| 緑ヶ丘小学校 | 現段階では倉庫 | |
| 黒板もそのまま利用した「みなとNPOハウス」入居団体の事務所 | 廃校になる小学校の校舎の利用予定 | |
一団地指定が足かせに
町田市では、来年度までに、5つの小学校が廃校になります。利用計画は、表のようになっており、多くの学校が、書類・器材を保管する倉庫になる予定です。これは、これらの小学校のある団地を、東京都が一団地に指定しているため、都市計画法で学校施設以外の転用が難しいからです。大規模団地の住環境を守る制度が足かせになっています。すでに用途変更手続き中の忠生第四小学校でさえ、複雑な手続きが必要なので、東京都の許可が出るまで数年かかるとみられています。市では一団地指定である限り、他の活用は検討しないとしていますが、一年契約の暫定利用にするとか、特区制度のような、国・都の制度や規制緩和を上手く利用できないでしょうか。団地は建て替えが困難なことや、住民の高齢化により暮らしにくくなる一方です。住宅地から歩いて通える距離にある公共施設が、ただの倉庫ではもったいないと思います。
生活者ネットでは、廃校舎を地域活性化の拠点、周辺住民の生涯学習の拠点という視点のほか、市民活動(NPOなども含む)との協働事業を推進する拠点としての検討を提案していきたいと考えています。
「街づくり条例」継続審議となる
街づくり条例は昨年、多くの市民の参加で検討され、今年9月議会に上程、審議されました。市の説明は、市民・事業者・行政の協働の街づくりを強調し、都市基盤が未整備で大規模開発が予測される街づくり検討地区では申請手続きを90日以上前としました。そして違反した事業者は勧告、公表するという規定が盛り込まれました。しかし都市環境常任委員会ではこれを不満とし、罰則規定を入れるべきとの意見が多数出され、「町田市住みよい街づくり条例」は継続審議となりました。
生活者ネットで金森地区のまちウォッチングを実施した際、20年前の都市計画道路の拡幅工事が今進められていることを知りました。そして昨今の大規模マンション計画の周辺住民への情報公開のあり方に憤りを感じることも多くなりました。街づくりに市民はどこまで参加できるのか、地権者の権利にどこまで規制がかけられるのか、多くの市民が関心を持っているところです。
条例案には、街づくり市民団体の市民活動支援として、専門のアドバイザーの派遣、情報の提供、発表の場の提供など、評価するところもありますが、玉虫色の表現も多く、今起きているマンション問題を未然に防止できるとは思えません。皆さんのご意見をお寄せください。