■家庭ごみの回収有料化へ
■市議会レポート
◇川島龍子: 指定管理者制度って?
◇石井恵子: 町田のNPOを活かすには
・その時、非核宣言都市町田市は
・説明 伝わらなければ意味がない
◇条例から
・町田市宅地開発事業に関する条例が制定されました
◇文教生活常任委員会から
・集会施設現況調査事業費 1,310万円
・生活安全対策費 152万5千円
◇保健福祉常任委員会から
・3館目は相原地域に子どもセンター基本構想策定委託料100万円
◇請願から
・「町田市内在住の私立小・中学校生の
保護者に対する補助金制度について」
■迫り来る100億円の税収減
・問われる「政策の質」
| 家庭ごみの回収有料化へ 来年度にも実施へ |
近年、循環型社会形成推進基本法をはじめとして各種リサイクル法が制定・施行されており、循環型社会の実現に向けて多くの取組みがされています。 しかし家庭などから排出されるごみの量は増加傾向です。町田市でも今年3月に「ごみの有料化」の答申書が提出されました。
■待ったなしのごみ処理問題
有料化の導入の背景には都市部を中心にごみ焼却施設などの建設が困難となり、従来のごみ処理体制では長期安定的にごみ処理事業が継続できなくなることがあります。
現行の最終処分場である日ノ出町の二ツ塚廃棄物広域処分場が一杯になると、事実上新規処分場を設けることができない状況です。
町田市における年間のごみ処理に掛かる費用は、65億円であり、甚大です。
また、ごみ処理施設の老朽化(築20年)によって、メンテナンス費用が増加しています。新たなごみ処理施設の建設も考えられますが、その建設費用は約250億円で、現在の町田市の財政状況と建設場所の確保から困難といわざるを得ません。現在は、リレーセンターでごみ処理の効率化に対応しています。
こうしたことから、町田市では今後一年後を目安に有料化へと議論が進められています。
■市民の意識改革が重要
ごみの有料化を進める目的としては、以下のようなことが上げられます。
・ごみの減量化(ごみ発生抑制・ごみ排出規制)
・ごみ処理費用負担の公平性の確保
・リサイクル促進(資源ごみ分別の促進)
・ごみ処理費用の削減
・ごみ処理問題への関心喚起
有料化の導入にあたっては、ごみの収集方法を一軒ごとにごみを集める戸別収集方式に変える自治体が多く、回収コストは最大で40%ほど高くなると考えられています。
町田市では、指定ごみ袋の価格設定は、コストの1〜3割を目安に一袋当たり60円程度で検討されています。また収集方法は回収コストの増大から集合住宅は従来のステーション方式で、一戸建て世帯に関してはごみ排出の責任意識の明確化、住民意識の変化を期待して、個別収集方式が検討されています。
町田市は今後一年をかけて各地区で説明会を開催していく予定です。家庭ごみの有料化は、すべての住民に負担を課すものであるため、これをどのように導入するかは、住民と行政の新しい関係を形成する機会と考えられます。
これまで無料回収だと思ってごみを出し続けた大量消費社会のツケが、今やってきたように思えます。私たちは、次の世代に何を残していくことができるのでしょうか。私たちは大量のごみだけは残していきたくありません。
| 市議会レポート 一般質問より |
市議会議員 川島龍子
■指定管理者制度って何?
これまで町田市は、高齢者在宅介護支援センターや保育施設、障がい者施設、子どもクラブなど地域と密着した施設にしていくために、NPO法人の参入や、地域住民が参加し施設運営を行えるよう市民と行政の協働システム構築に試行錯誤ながらも前向きにとりくんできました。
昨年国は地方自治法改正の中で、公の施設管理に「指定管理者制度」導入を決定し、町田市も今年3月議会でこの制度に即した議案を提示、NPO法人施設が選定されました。
これまで公の施設の管理権限が自治法上地方公共団体にあったものを、利用料金、運営内容まで決定権を指定管理者にもたせるという内容で、行政のコスト削減やサービス向上を実現することを目的としています。各自治体では、行政改革の一環として人件費を削減できるチャンスと捉えているような動きがみられます。
さらに、現在の管理委託制度で運営されている各施設も2006年9月までには「指定管理者制度」に移行することが義務づけられているため、自治体はこの制度をどんどん取り入れていくことが予測されます。
今回指定管理者制度導入の対象となった玉川学園の児童館は、地域の力、市民の継続的な活動からうまれたNPO法人によって運営されていることから、指定管理者の選定根拠は何だったのか、これまでの制度との違いが地域住民に説明されたのか、行政の最終責任はどう議論されたか等について市の見解を質問しました。
市の見解は、「経費軽減という評価だけでなく、サービスの質はどうか、地域との密着性はどうかを基準とした」ということでした。また指定期間には制限がないため、今後長期短期の両面で検討、地域児童館には入札制度を導入しないとの方針を示しました。
「新しい公共のかたち」といわれるこの制度が、地域住民による施設運営の方法として確立させるためには、地域住民による運営協議会の設置、選定にあたっての基準づくり、運営にあたっての情報提供の義務づけなどの対応を引き続き要求していく必要があります。
市議会議員 石井恵子
■町田のNPOを活かすには
88団体のNPOが町田にはありますが、こんなにたくさんある町田のNPOの活躍が伝わってこないのは残念に思っていました。市民フォーラムにある「市民活動・NPO情報コーナー」はいつもさびしく、人々が集まっていません。町田のNPOの発展が心配になり、行政とNPOとの協働や事業委託について質問しました。
「今後、専門的なアドバイザー制度を設けて、財務・労務・運営管理など専門的なアドバイスができるようにしていく」とのこと。「情報コーナーも3階から4階に移転計画して充実させていく」とのことでした。
多摩市では「NPOセンター」があり「NPO協働事業推進マニュアル」もできました。町田のNPO政策はまだまだ立ち遅れていますが、少しずつ町田らしく発展していくよう、今後とも働きかけをつづけていきます。
■その時、非核宣言都市町田市は
6月14日、国民保護法など有事関連7法が成立しました。「有事シミュレーション」を見て、そのリアルさに恐ろしくなった方も多いと思います。
町田市では、1983年2月1日に非核平和宣言をしています。国民保護法では、「国等の責務」の中に地方公共団体の責務として、協力を求めています。今この時期に有事関連7法に対し非核平和宣言都市町田の基本姿勢を確認しておくことは急務であると考え、質問しました。
「平和を追求し、非核平和三原則を貫くことを絶えず、繰り返し言って行きたい。しかし、町田は一国独立しているわけではない。」との答弁がありました。町田だけが強固に平和を固持しようとしても、国の方針で動かざる得ない事態も考えられます。今ほど理想論ではなく、現実論としての平和を市民ひとりひとりが考えなければならないと思いました。
■説明 伝わらなければ意味がない
今年、各施設使用料などが値上げになります。広報などでも市民にお知らせしています。施設では張り紙もでます。しかし、それでも市民は知らないということがよくあります。また市民は、「値上げします」と言われただけでも納得しないものです。理由も説明してもらわなければ納得できないものです。
そしてその説明は直接の現場担当者が説明できなければ何もなりません。管理職だけしか説明できないのではいけないのです。まだまだ町田市はそのように説明責任ということは不十分です。説明責任の徹底について質問しました。
プールの値上げに関しては即時対処したとのこと。今後とも全庁的に取り組んでいくとの答弁でした。プールの場合、市職員までは知っていたのですが、その先の委託先の職員まで周知徹底されていないという状況がわかりました。
このようなことはまだまだたくさんあると思います。例えば学校などでは、校長は知っていても担任は全く知らないので、何もならなかったというようなことが多々あると思います。そのような事例がありましたら、教えてください。説明責任が形式的なものにならないよう働きかけをしていきます。
| 条例から |
■町田市宅地開発事業に関する条例が制定されました
この条例の目的は、市内の無秩序な宅地開発を防止し、安全で良好な市街地の形成を図ること、となっています。「町田市住みよい街づくり条例」に規定されなかった「罰則」規定が盛り込まれました。
ただ、現実の問題として、「のり面」の規制や地下室マンション、景観配慮についての問題等は、今後の課題として法令を見ながら検討するにとどまりました。町田市でも今後地域市民が地区計画づくりに積極的に取り組み、ネットとしても環境配慮の指針策定を求めていきたいと考えます。
| 文教生活常任委員会から |
■集会施設現況調査事業費 1310万円
市内200の集会施設と30の中規模施設の維持管理、運営面での負担感が強くなり相談が増加、市として施設の維持管理に関する基礎データを把握するための調査です。調査結果は今後の施設の修理、改修の補助事業に活用し、市民への情報提供にも活用するとのことです。
緊急地域雇用創出特別補助事業費であるため、建物に関する専門的知識、地域や集会施設に精通しているNPO法人等に調査を委託したいとのことでした。
■生活安全対策費 152万5千円
地域住民の自主的な犯罪防止の啓発活動に対して支援されます。三輪・緑山地区での「わんわんパトロール」という組織の紹介がありました。地域での見守りの活動が盛んですが、いろいろなアイデアで地域住民のコミュニケーションが豊かになればいいと思います。自主的な行動には常に自己責任が伴うこともきちんと学習されることを願っています。
| 保健福祉常任委員会から |
■3館目は相原地域に
子どもセンター基本構想策定委託料 100万円
最近の相原地区は、マンションや新住宅が増え、子どもの数も急増。来年には新小学校もできます。相原中央公園計画も着々と進んでおり、市長はこの地の雄大な自然環境と一体化した子どもセンター構想の考えを示しました。
子どもは屋内だけの遊びの空間だけでは次世代育成につながりません。大自然を抱きながら、外遊びから得られる自由を体感してこそ、人間本来の生きる空間といえます。子どもをどう育てるかみんなで考えたいと思います。
| 請願から |
■「町田市内在住の私立小・中学校生の保護者に対する補助金制度について」
私学補助金年額5千円がカットされることに対し、その継続を求める請願です。傍聴者は定員を超して最大30名ほどとなりました。それまで請願の方たちは資料をつくり、議会に何回も足を運び、議員に説明するというロビー活動を熱心にしていました。
また、署名数は8万人を超していました。請願者の熱い思いが伝わり、3月議会から継続の請願でしたが、今回は全委員賛成で可決されました。また本会議でも採択されました。
行政側としては、「財政上実現がむずかしい」とのことでしたが、「私学に通うということは、かつては裕福な家庭が通わせるということがあったが、今はもっと深刻ないじめ、画一的な教育になじめないなどの事情で私学に通うようになっているのが実情である」と述べました。
これらの議論の中で、行政は、町田市の小中学校の私学の実態については、その人数すら把握していないということがわかりました。この問題は国制度の教育の問題にも大きく関わってくることですが、町田市としても義務教育期間である小中学校の私学なのですから、もっと真摯に取り組んでいただきたいと思います。
| 私立小中学校の授業料補助(年/人) | |
| 三鷹市 | 8,000円 |
| 武蔵野市 | 14,000円 |
| 調布市 | 6,750円 |
| 町田市 | 5,000円から0円? |
| 迫り来る100億円の税収減 |
■問われる「政策の質」
今年度の税収は619億円の見込みで、一般会計歳入(1141億円)に占める割合は、55%をやや下回ります。今から7年前の税収ピーク時(1997年度)に比し71億円減です。税源の殆どは市民税と固定資産税、都市計画税他ですが、3〜4年後にはこの10年間で100億円近い税収減に陥る虞があります。
歳出は、この7年間で、民生費は127億円増、土木費は107億円減、公債費は67億円増等です。
財政支出の重点的配分が計られている様に見えますが、果たしてそうでしょうか。町田市の財政構造を次の指標(2002年度)で見ることにしましょう
財政力指数 1.089
これ迄1.0を下回ったことはなく、1983年以来、普通交付税の交付を受けておりません。
公債費比率 7.3%
10%以下が健全、今まで10%を超えたことはなく、最近10年間は安定的に6%後半〜7%台前半を確保しています。
経常収支比率 89.7%
80%を超えた場合には財政の健全性を失う虞があるといわれていますが、1997年度以来80%を超え年々増加しています。
総合的には比較的健全な領域にあるといえそうですが、このままでは経常収支比率は早晩90.0%を突破し、限りなく100.0%に近い水準に達するものと懸念されます。
最近の町田市住民一人当たりの民生費は多摩27自治体の中でもかなり低位にあるといわれていますので、民生や教育については今後とも特に注目して歳出の重点化を図るべくその方向性を間違えぬよう舵取りを願いたいものです。
財政のやりくりに当っては、何よりも“政策の質”が問われていると言えますし、それは決して横並びのコストや効率指標の比較によってのみ評価されるものではありません。
住民の生活実態に即した個々の施策が総合的に実行されるべきものと考えます。今年度1030億円に達する特別会計予算も加えた“連結ベース”でも判断されなければなりません。
協働の精神が強く叫ばれている昨今“社会”が「公共」として経済性とは別に最終的に如何に責任をもって応えねばならないのか、皆で明確に回答を出す時期が到来しているものと考えます。
| 長谷工「オオタカ」調査拒否 |
大型マンションが建設される予定地直近に棲む「絶滅のおそれのあるオオタカ」の保護に当って事前の実態調査が拒否され続けています。
充分な調査(1.5〜2年間)を求めた東京都や町田市の再三の要請や、環境省の環境基本法並びに“猛禽類保護の進め方”に沿った指導にも拘らず、長谷工と建築主の5社は未だに実行しようとしません。建設中には、充分に環境に配慮するとの姿勢を示しておりますが、実態データの事前集約もせずに無責任極まりません。
最近、企業の「社会的責任」が強く問われています。企業は、株主、従業員、消費者そして地域住民等の利害関係者や環境に対して「持続可能性」のある社会の実現に努める義務と責任を負っています。法令遵守はもとより社会的公正、環境及び経済成長等に配慮した経営活動が求められています。
6月14日、長谷工はこの巨大マンション(地上14階、地下1階)の強行着工を宣言し、多くの住民の反対する中で工事車両を突入させ、5人の住民が負傷して救急車で運ばれる事態を引き起こしています。
東京都環境局は「オオタカの保護を配慮せずに工事に入ったことに対して遺憾」の意を表し、「調査後、専門家の意見を容れ建設を見直すよう強く要望」しております。町田市も15日「オオタカ保護」の事前調査を重ねて長谷工宛要請しています。
長谷工は無視し続けましたが、6月21日には200人近い住民の強行着工反対行動の結果、ようやく長谷工、町田市、住民代表者による話し合いがなされ、14階建ての建設工事は中止されました。
長谷工と住民間の調停は、今後も続けられることになり、階高については条例の31メートル規制に沿って決められるものの、問題は、今回の建設一時中止決定に当っては「オオタカ保護」等について全く配慮されていないということです。
国民の財産である“絶滅危惧種オオタカは誰が守るのか”、一部の自然保護団体のみが調査活動をし、声を上げれば済むという問題ではありません。道路問題、学童の安全、風害、各種生活権、オオタカを含む環境問題等最も枢要な課題について長谷工は何一つ明確な答えを出していません。今後、長谷工は何に耳を傾けようというのでしょうか。(岩上忠雄)